SiSでもwattOS R9 Microwattがイケるっぽい
Shuttle XPC SS51GをWindows XPで運用していて、X.OrgのSiSグラフィックスドライバーのバグのためLinuxへ乗り換えられなかったが、そのバグが解消されてたっぽいという話
2016-07-17 | コンピューター
未だにWindows XPはいかがなものか
2002年8月に発売開始のShuttle XPC SS51Gというキューブ型ベアボーンPCを未だにWindows XPで運用している変人は、自分くらいのはず。確かに、2014年4月に延長サポートが終了したXPで運用するのはいかがなものか。しかし次のような劣悪なスペックを鑑みるに、XPから後の、よりヘビーなWindowsでの運用は非現実的。
- チップセット: SiS 651B, SiS 962L
- CPUソケット: Socket 478
- FSB: 533/400MHz
- CPU: Intel Pentium 4 2.26 Northwood SL7V9 (M0)
- GPU: SiS 315 IGP
- メモリースロット: PC2700/2100/1600 (DDR333/266/200) DDR SDRAM x2
- メモリー: PC2700 (DDR333) 1GB+512MB=1.5GB
- オーディオチップ: Realtek ALC650 AC'97 2.2 5.1ch
- イーサーネットチップ: Realtek RTL8100B 10/100M
- 空きスロット: AGP 2.0 x1, PCI 2.3 x1
- 主な外部接続: Firewire IEEE1394a (VIA VT6306) x2, USB 2.0 x2
- 電源ユニット: 200W
Prescottすら載らないし、デュアルチャンネルメモリーですらない。そこで、XPの延長サポート終了を機に、軽量Linuxディストリビューションへ乗り換える方向で検討してきた。
何故wattOS R9 Microwattなのか
次のような特徴から、1年ほど前に白羽の矢を立てたのが2015年5月リリースのwattOS R9 Microwattエディション。
- USA産で、2014年4月リリースのUbuntu 14.04 LTS Trustyがベース
- i386なハードウェアにも対応
- Microwattエディションではi3 window managerという軽量なタイル型ウィンドウマネージャーを採用
- ロングタームなライフサイクルで、かつ、ローリングリリースのためアップグレードに気を取られない
- Ubuntuでは公式及びPPAに大量のパッケージが存在
- でも日本語化は自分でしよう!
- Ubuntuは経験済だがタイル型ウィンドウマネージャーは未経験で、学習コストが読めない
対して、次点としたMageia 5の特徴は次のとおり。当初はこれにしようかと思っていた。
- フランス産の独立系Linuxから2014年6月リリース
- i586なハードウェアにも対応
- カスタムインストールが可能で、Xの最小構成を選択すれば、自動的にIceWMという軽量なスタック型ウィンドウマネージャーで環境構築
- ライフサイクルは相対的に短めで、かつ、非ローリングリリース
- パッケージ数は非公式も含めて相対的に少なめだが、何故か音楽制作系のパッケージはそこそこ充実
- 日本語化はちょこっとだけだから自分でしよう!
- フォーク元の旧Mandriva LinuxでIceWMを経験済で、学習コストが低そう
一般的なLinuxは、決して軽量ではない。Linuxでは、概して機能やルック&フィールとのトレードオフで、デスクトップ環境や様々な基本的サービスの削除、あるいは軽量なものへの代替が可能に過ぎない。何だったらカーネルでさえ差し替えられる。これらはWindowsでは不可能なことだから、軽量Linuxが存在する。
しかし、X.OrgのSiSグラフィックスドライバーであるxf86-video-sis(Ubuntuパッケージはxserver-xorg-video-sis)にクリティカルなバグがあるらしく、乗換えを見送っていた。
X.OrgのSiSグラフィックスドライバーにバグ
2012年10月リリースのUbuntu 12.10 Quantalでバグが発覚。具体的には、X.Org Serverの新しいバージョンから、2DアクセラレーションのAPIの一つであるXAAが廃止された。SiSのGPUとしては、だったらEXAという別のAPIを利用したい。しかし、X.OrgのSiSグラフィックスドライバーが適切にEXAに対応していなかった模様(詳しくはBug #1066464参照)。
これはUbuntu 12.10以降のバージョン、つまり14.04にも当てはまった。ただ、xorg.confで次のように2Dアクセラレーションを切れば、バグを回避可能。しかしこの場合、ただでさえ非力な我がSiS 315の描画性能が目も当てられない。
Section "Device"
Identifier "Configured Video Device"
Option "NoAccel" "true"
EndSection
また、X.orgのxf86-video-vesa(Ubuntuパッケージはxserver-xorg-video-vesa)という汎用グラフィックスドライバーで代替する方法もある。しかしこの場合、10年物の我がVA液晶モニターのWXGA 15:9(1280x768)へドットバイドットで表示できず、ぼやけたりにじんだりする模様(上手くいったとの報告もあるが、VESAにそんなグラフィックスモードあった?)。それに、前段同様、2Dアクセラレーションも効かないはず。
これらの理由で乗換えを見送っていた。ユーザーの多いUbuntuでダメだったら、他のディストリビューションでも絶望的だし。
知らぬ間にバグがフィックス
ところが、X.Orgは2015年8月にこのバグをフィックス(解消)させていた。次のような簡素なコメントを添えて。
Remove upload / download EXA hooks
Support based on something other than libc memcpy was never added, so these functions did not improve upon software fallback at all.
先月このブログで記事を書きながら気付いた。見逃していたのではなく諦めていた。AGPの空きスロットへ挿すべく、nVIDIA GeForce FX 5500のファンレスな激安グラフィックボードをゲットしていたほどに。ただ、試しに挿すと電力不足のためか、冷却不足のためか(いずれも弱いことで知られているPC)、はたまた別の問題でか長時間運用時にまれにOSが落ちたため、できれば挿したくなかった。
でも、これで挿さずともwattOS R9 Microwattをインストールできるようになった模様。ところで何故にこのPCを廃棄しないかというと、そんなのSiSお嬢さんだからに決まっているじゃないか!

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